「新電力に切替よう!」と思って1番始めに浮かぶ疑問が「停電した時に電力はしっかり家まで届くの?」という疑問だと思います。
せっかく新電力に切替をして
と喜んでもいざっ落雷や電線トラブルで停電が起きた時に新電力に切替をして繋がらなくなったり、電気が戻るまでの時間が地方電力の時よりも長ければクソの役にも立ちません。
…ということで今回は「新電力に切替をした場合の停電時の復旧時間や仕組み」について記事を書いてみました。
目次
停電が起こっても「新電力会社」と「地方電力会社」では復旧時間に差はある?
答えは新電力を使っても地方電力を使っても復旧する時間に差はありません。
下記は経済産業省のHPになります。
”Q1. 電力会社を変えると新たに電線を引かなければならないのでしょうか?また、自分だけ停電が多くなる恐れはないのでしょうか?
A. 今ある送配電網を使うので新たに電線を引くことにはなりません。 また、電気そのものの品質や信頼性(停電の可能性など)は、どの会社から電気を買っても同じです。 さらに、契約した電力会社が電気を調達できなかった場合でも、送配電網を管理する会社がその分を補給するので、ただちに電気の供給が止まることはありません。 ”
引用元:経済産業省エネルギー庁
上記のようになります。
インターネット回線のような光ファイバー線のように各部屋に配線を分けて8本⇒16本⇒32本のように分割されるのであれば、ネット回線のように速度が遅くなったり、混雑時には安定しないなどの可能性も生まれると思います。ですが、新電力の場合はそういった分散をするのではなく既存の線の本数で供給されるため確かに差はないと言えます。
基本的に新電力会社の役割は「代理店」のような位置付けです。
あくまで政府が国を挙げて「電力代の競争化を図って料金が安くなるように競わせている」狙いが大きいので、こういった停電によるリスク面は考慮されています。更に電力のグローバル化も取り組んでおり、日本としても世界への市場を広げる考えは大きいと思います。
引用元:https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/003_05_00.pdf
そもそも海外では日本より電力自由化の動きは活発で10年以上前から既に欧州、北米、南米などもスタンダードに取り組んでいます。その歴史の中で欧州やアメリカで過去に大きな停電があったようですが、直接的には電力の供給トラブルによる電力の滞りの差はなかったようです。なので、震災による大規模な電力不足による新電力会社へ供給STOPは基本的にはなくあくまで公平に分配される流れだと言えます。
はてな
- 東京電力 ⇒ 東京電力エナジーパートナー
- 中部電力 ⇒ 中部電力ミライズ
- 九州電力 ⇒ 九電みらいエナジー
電気事業法により2020年4月1日~地方電力は分社化されています。従来は「発電事業」「小売事業」「送配電事業」の3つを一社にまとめていたようですが、地方電力によって分け方を変えたり、名称を変えたりしています。。上記のように名称を変えて小売部門を解りやすくしたり地方によって違うようです。電力システム改革として様々な事業社送配電網を公平に利用できるように中立性を確保することを目的とした制度らしく、どの会社も公平に電力を供給するための施策だと思います。
引用元:北陸電力送配電
停電になってしまった場合の対処法はどうする?
大規模な停電になった場合は新電力会社が直してくれるわけではなく、「電力を敷いている地方電力の送配電部門(一般送配電事業者)」が復旧作業をおこなう仕組みになっています。
ポイント
停電にも種類があるので、ご自宅だけ停電の場合は、分電盤のブレーカー、配線用遮断器、漏電遮断器が破損して停電になっているケースなどは新電力会社のカスタマーサポートに電話して対処法を確認する流れが通常です。
地方電力は政府の意向で、各地方電力の間でも別会社に切り替えているので供給への優劣は透明化していってます。
でもホントに新電力で停電が起きた場合大丈夫?口コミをチェックして見た
新電力会社と契約している場合
停電させて電気設備の点検する必要がある場合は、新電力会社だけでなく、供給元の電力会社にも報告が必要となるが、状況により供給元のみの報告でも良いこともあるようです。#電気主任技術者— shym@文理両道は難しい (@shym32781494) February 19, 2021
実はこればっかりは東電グループの送配電会社が切ってしまうので新電力のお家でも回避できない。せめて小売部門の東京電力エナジーパートナーは解約しましょう。
ナゼ?福島の地震で静岡が停電(静岡放送(SBS))#Yahooニュースhttps://t.co/tFJUeouwak
— 10%_Rainy (@ten_per02) February 16, 2021
今回のような大規模地震で被害が生じた場合エネルギーインフラ系の小売業者ではLPガス販売店は顧客の為に現場復旧に動くし石油販売店も冬だと灯油のデリバリーに奔走するし停電なら手動ポンプでガソリン供給する。これを考えると新電力(登録小売電気事業者)は、どう行動した(する)のだろう
— 翼が折れたきたきつね (@northfox_wind) February 14, 2021
新電力が携わるのは発電・小売段階での話ですので、お家に届く送配電段階に関しては基本的に一律従来の送配電事業者(東京電力PG)が行ってますので、極論新電力の発電所が壊滅してようが停電はしませんので大丈夫です。東電管内という意味合いも東京電力PGエリアという意味あいで略されてますね
— ジロー@社畜 (@shirakawa_jiro) February 13, 2021
こういう停電に対する、日夜を問わない作業もまた、
いわゆる売買だけやってる新電力会社なんて、何もしてないんだろうなぁ。 https://t.co/FpyFAVm7D8
— えーたろう (@yasegamanA) February 14, 2021
新電力会社の停電による復旧時間の遅延やトラブルは探してみたところありませんでした。
代わりに新電力の停電に関する口コミは上記のようにあったのですが、災害時における新電力のフォローを求める声は少しありました。
まとめ
新電力による停電のリスクをまとめました。
結果としては
地方電力も新電力も停電のリスクは同じ
という結論です。
しかし、エネルギーを自社開発している会社の方がやや安全だと思います。
しかし、基本的にはそこまで気にしなくても大規模な停電時の復旧はそこまでの差はないと思います。
メモ
停電に対しても各電力会社は送電線ルートを網の目状にして素早く復旧するよう対処していますし、東西間で融通できる電力の大きさに制限があった120万kWの限界を2020年以降は90万kwを追加で増強して、大規模災害時にも日本全国の停電リスク&復旧時間の短縮を考えているようです。
停電になると冷蔵庫、トイレ、調理、風呂、冷暖房などが使えなくなり大きな不便を生じますが、新電力に限らず昨今の災害の増加を考え日本全体で対策は日々行われているので、その点は少し安心です。
新電力では「電線の断裂や電柱の破損、送配電網によるトラブルによる供給の心配はどこを選んでも同じですが、契約会社の倒産リスクによるシステム的な停電」の可能性は出てくると思います。
ですので、なるべく大きく安心な会社と契約した方が良いでしょう。
もし契約会社が潰れても供給源は基本的に住んでいるエリア電力(他地方電力の場合もあるので、その場合は契約書を確認)になるので、そこへ問い合わせをして対応してもらいましょう。